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長唄三味線 おけいこ前のひと騒動

更新日:2021年3月7日

昨年夏の暑~い長唄おけいこを終えて、はや数ヶ月。間もなく「おけいこの時間」新シリーズが始まります。続いて我々が挑戦するのは、長唄三味線!

長唄の拍子の難しさに四苦八苦したことなんて、喉元すぎれば何とやら~。唄が楽しいから三味線も!です。単純です。いつか唄方と三味線方に分かれて、呑めや唄えやの宴会をしようじゃないか、というのが目下の野望です。

さていつもなら、そのままえいっと稽古場に飛び込んでいけばいいのですが、今回ばかりはその前に、ちょいと問題がありました。おけいこの前に立ちはだかる問題、それは「三味線を持っていない」こと。さて、どうしたものか。

学校やカルチャー教室なら貸出し用の三味線があるでしょう。個人の先生でも1~2丁はお弟子さん用にお持ちの方が多いだろうと思います。しかし我々は個人の先生に、しかも6名のグループ稽古をお願いしました。これはもう楽器は自分達で何とか調達するほかありません。

ここで、「そういえば、我が家に1丁ある」と気付いた私。 昨年の夏、たまたま遊びにいった伯母の家で譲ってもらった三味線が1丁、箪笥に眠っていました。もらった時は「そのうち時間が出来たらね~」ぐらいの気持ちでしたが、こんなに早く活用できる日がくるとは、なんてラッキー!

そんな話をしていたら、偶然にも別のここん仲間の元にも三味線がやってきました。 旅好きな彼女はある地方のお祭りを見に出かけた先で、宿がなく、仕方なくたまたま見つけた大きなお屋敷の軒先で一夜を明かしたそうです。朝、目が覚めて、そこのお屋敷のご主人とご対面。怒るどころか優しいご主人は、素敵なお屋敷にあげてくださった上に、飾ってあった三味線を見て、彼女が「良いですね、私もこんど三味線の稽古を始めるんですよ!」とふと話したら、なんと!それをそのまま譲って下さったというのです。 なにそれ、おとぎ話?いえいえ、旅から戻った彼女のもとには、きちんと立派な三味線が届きました。これはもう三味線を是非やりなさいというお告げとしか思えないね!と私達が盛り上がったのは言う間でもありません。さーて、あと4丁。

勢いづいた私達は、レンタルという手があることに気がついて、残り4丁を調達すべく、うきうきとレンタルされている楽器のリストを調べ始めました。そして知る驚愕の事実。

三味線には、いろんな種類がある。

えー、みなさま、ご存知でしょうか。三味線と聞いて思い浮かべるあの形。 一見どれも同じに見えますが、三味線音楽にも様々なジャンルがあり、その音楽のジャンルごとになんと三味線の胴や棹の形が微妙に違うのです。 知らなかったー!

とにもかくにも、私達が持っている2丁の三味線の由来を確認してみました。 私に三味線をくれた伯母がやっていたのは地歌。 旅好きな彼女が出会ったお屋敷のご主人がやっていたのは民謡。 私達が始めるのは長唄。 三味線の形が・・・違いました。

やむなし。 長唄用の三味線6丁、すべてレンタルすることと相成りました。 後日、三味線を比べてみせていただく機会があったのでご紹介。


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重さや胴の大きさ、棹の太さなど幾つか違いがありますが、特に見た目で分かりやすいのが棹のカーブしている部分。違いが分かりますか? 奥に行くにしたがって、直角に近い曲がり方になっています。地歌は胴ぎりぎりの辺りで弦を押さえて弾くこともあるので、こういう角度になっているそうです。 いやはや、おけいこ前からひとつ勉強になりました。


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そんな騒動を経て、先日ついに私達のもとに待望の三味線がやって参りました! 初めてちゃんと触る三味線に緊張するやら嬉しいやら。 おけいこが待ち遠しいです。

ここんN

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