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能×現代音楽×ファッション=アート

更新日:2020年12月19日

能楽アーティスト 青木涼子さんをご存知でしょうか。

世界を舞台に活躍中で、東京芸術大学で能楽(シテ方)を学ばれたアーティストです。


彼女が注目されている理由、それは、世界中の名立たる現代音楽家とのコラボレーション活動が高く評価されているからです。


能と現代音楽のコラボレーションと聞くと、恐らく最初に思い浮かべるのは現代音楽に乗せて仕舞いを舞う事ではないでしょうか。


青木涼子さんの場合は、謡を中心としています。

”能の謡”に現代音楽を乗せる。または、現代音楽に謡を乗せる。これが彼女の能の新たな挑戦です。


西洋音楽と能楽とではリズムも構造も全く異なりますが、現代音楽はクラシックに比べるとより自由度が高く、柔軟に謡とのコラボレーションが可能です。


また、作曲の際も謡を中心とした作曲が行われているということで、楽器は西洋、詞章は現代語であったとしても彼女の舞台から「能」の印象が薄れる事はありません。

能楽観賞の際に感じる「個」の力。


シテ方を中心として一体化した舞台の上で、「シテ方」「囃子方(笛・小鼓・大鼓・太鼓)」「地謡」、みんな「個」として存在している印象があります。


バラバラという意味での個ではなく、1人1人の自立した演奏や舞が合わせる事を意識しすぎる事なく融合して1つの舞台芸術が成り立っている。


譜面に記された細かい指示(ピッチや間や音量)がなくても、指揮者がいなくても、舞台上の全ての演者が作り上げ、完成された舞台。


そこが、西洋のクラシックと比べて日本の伝統芸能が持つある意味自由な側面であり、現代音楽とも通じる点ではないでしょうか。

舞台上の「個」の力が、「シテ方」「打楽器奏者」「フルート奏者」となった時、また視覚的な要素として大切な「装束(衣装)」を現代のファッションデザイナーが手がけた時、一体どんな舞台が作り上げられるのか、「能」「現代音楽」「ファッション」の融合を楽しむことができる公演をぜひご覧ください。

 

白寿ホール 第3回 アート×アート×アート


<能×現代音楽×ファッション> 能オペラ Nopera AOI

-日本の伝統と最先端クリエーションとの出会い-


2015年12月14日(月)19:00開演(18:30開場) 全席指定:6,000円(税込み) <チケット発売中>


[出演]

青木涼子(能アーティスト) 池上英樹(打楽器) 斎藤和志(フルート)

馬場法子(作曲)

山縣良和(ファッションデザイナー)


[プログラム]

[第1部]

フェデリコ・ガルデッラ:「風の声」for Noh voice and bass flute(2012)

ストラティス・ミナカキス:「ApoploysⅡホメロス時代の破片」for Noh voice,flute and percussion(2013)

ヴァソス・ニコラウ:「マクベス 5.1」for Noh voice,flute and percussion(2013)

[第2部]

馬場法子:≪Nopera AOI葵上≫より (世界初演)


出演者プロフィール、詳しい公演情報はこちらから。


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