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圧倒的な声の力~浪曲破天荒列伝!

更新日:2020年12月19日



話芸が好きだ。そも、人の声が好きだ。 役者の声も、ミュージシャンの声も、クラシックな声楽も、長唄も、小唄も、謡も、落語も、人の声とはなんと自在で魅力的なのかと思う。そんな私が最近出会って恋をしているのが浪曲である。


中でも玉川奈々福さんは、私が初めて浪曲を聴いた初恋の人である。浪曲に対して何の知識も経験もなかった私が、聴く人の心というか身体ごと鷲掴みにして、話の中に巻き込んでいく圧倒的な声にすっかりやられてしまった。 その奈々福さんが今年4月から熱い思いで主催しているシリーズ「浪曲破天荒列伝!」。(どんな風に熱い思いなのかは、ぜひ奈々福さんの日記を読んで下さいね) このシリーズの最終回が12月3日、浅草は木馬亭で開かれる。


私は幸いにも「浪曲破天荒列伝!」シリーズ第1回目を観る機会に恵まれた。先人の汗や声の染み込んだ木馬亭に響き渡る奈々福さんの声、うねるような節を時に煽り時に引き締める沢村豊子師匠の三味線の音、それを受け止める満場の客席からの熱気。終演後、自分の身体の奥の方から、ふつふつと力が湧いてくるような思いがした。人の声にはこんなにも力があるのかと、目の覚めるような体験だった。


奈々福さんは人気者ゆえ、いろんな場所で聴く機会がある。ファンには嬉しい限りだが、私にとっては木馬亭で観たあの舞台の印象が最も濃い。今は日本で唯一の浪曲定席である木馬亭、あの劇場で、そこに集まる熱い浪曲ファンのお客さん達がいらっしゃるからこそ聴ける物があるのだろうと思う。私が拝見した時も長年のファンの方と若い人が入り混じって、何とも居心地のいい客席だった。


今回はシリーズ最終回。ゲストはこちらも大人気の噺家の春風亭昇太師匠である。落語じゃなくて、浪曲をうなるらしい・・・それを聞いただけで頬がにやけて笑う準備万端になるのだが、一体どんな事になるんだろう。舞台と客席の熱気を想像するとぞくぞくします。


チケット残数はわずかとのこと。そりゃそうだろうな~。ぎりぎりのおススメで申し訳ないですが、「おや予定が空いてるぞ」と気が付かれた幸運な方は、ぜひ木馬亭へ。


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詳しくは、こちらへどうぞ→ 「ななふく日記」 http://tamamiho55.seesaa.net/

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