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長唄スピンオフ: 「分け口」争奪戦!!

更新日:2021年3月7日

今回、長唄のおけいこで習っているのは「供奴(ともやっこ)」という15分ほどの曲。 最後まで一通り習い終えた6回目のお稽古で、先生から発表会に向けて「分け口」宣告が下された!

「分け口」とは、長い曲の一部を細かく区切って、ソロパートを作ること。区切り方に決まりはないらしく、唄い手の人数や得手不得手などの状況に応じ、決定されるよう。「今回は唄い手が4人だからAからBまでを4パートに分けましょう」とか「CからDまでは高音なので、花子さん担当ね」という具合らしい(プロはこんな単純じゃないと思うが)。歌舞伎などで長唄を聴いていると、全員一緒に唄っている部分(ツレ)だけでなく、入れ替わりソロで唄っている部分(分け口)があることも気づくだろう。

つまり、先ほどの先生の宣告とは「発表会はソロで唄う部分があるよ♪」というものだからさぁ大変!それまで、一緒に仲良く楽しく唄っていた私たちは、急に焦り出す。ど、どこのパートが課せられるんだろう…とドキドキしていたら、今回は分け口は先生が決めるが、担当は自分たちで決めてよいとのこと。先生は「お弟子さんたちが分け口の担当を決めるときなんかは、みんな一文字でも多く唄いたいから、白熱のじゃんけん大会になるんですよー」って笑う。一文字って(笑)。長く続けるとそんな境地にもなるのかしらん?

ということで、後日、先生からメールで分け口が届いた。「供奴」を大きく3段に分け、各段でメンバー5人分の分け口が充てられていた。次のお稽古まで3週間空く。全15区分を、メンバー全員が顔を合わせることなく、はて、どうやって決めよう?

ちゃらっとGoogle先生にお尋ねしたら、さすが、便利なもんがあるもんですな、「あみだくじドットコム」(笑)。オンライン上で決着をつけられる無料サービス。しかし、これはいい!と思ったのも束の間、各自の希望も聞かず完全にあみだ様に任せるのもなぁ…と更なる悩み噴出。希望を調整できるサービスないかと思案し辿り着いたのは、ご存知「調整さん」! グループ内の日程調整をするのに便利な有名サイトだが、これ、選択肢は日付に限らず何でも入れられるとな!

早速分け口を入力し、フォーム作成。○は「ぜひ唄いたい!」、△は「まあまあ唄いたい」、×は「どちらでもいい」で希望聴取~♪ 調整さんの作成者も、まさかこんな使い方があるとは想定していなかっただろうよ。


各自○×△で希望を入力


こうやって分け口が提示されると、自分がどこを唄いたいか、皆かなり真剣に悩み始めた。ある者はとにかく気持ちよく唄えるところを探し、そしてまたある者はとにかく自分の声が出る音域の部分をひたすら探し…。そうして、メンバー全員にオンライン入力をしてもらい希望が出揃った!


希望一覧!

希望一覧!


表の黄緑の帯の部分が、そう、希望がかぶっている分け口。調整さんの通常機能だと、この黄緑は「あ、みんなの希望が合った♪この日にしよう!」という平和の色だが、ここんでは、“開戦”の色となるのであった…。まさかこのサイトが戦いを生み出すとは、調整さんの作者はもっと想定していなかったに違いない。

さぁ、いよいよ分け口争奪戦!あみだくじドットコムさん、出番です!「武家の気質や~」の分け口で重複したN子、NN子、A子の3人に、作成したあみだくじのリンクを送り、先着でくじを選んでもらう。


3人の選択が出揃った!

3人の選択が出揃った!


この時点では梯子の横棒はもちろん見えない。さらには、横棒は自動生成されるのだ。つまり作成者が関与することも一切できない、正真正銘公平勝負!全員が選択したら、アミダを公開する。


あみだ結果

あみだ結果


A子の勝利ーーー!! 自動的に、他の二人に別の分け口が当てられることになった。 これ、忙しい現代人が長唄を発表するのに、なかなか良いシステムではなかろうか。(え、ニーズが無いって?笑)

ちなみに、分け口争奪戦はもう一つあって、NN子とA子の二人による「高股立ちの」争奪だった。しかし、このあみだくじドットコムでは最低3本のくじを作成する必要があるため、「どこか一つがアタリ」というくじを作ったら、こんなことになった(笑)。


空くじ~!

空くじ~!


結局、話し合いで決着をつけました。 ちゃんちゃん。

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